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  テレビドラマ『記念樹』は、1966年(昭和41年)4月5日〜1967年(昭和42年)2月14日の火曜日(21:00〜21:30)にTBS系で、全46話の1話完結で放送されたモノクロ作品です。制作は木下恵介さん・松竹テレビ室・木下恵介プロダクション・TBSで、原作は木下恵介さん、脚本は木下恵介さん・山田太一さん他、監督は川頭義郎さん・今井雄五郎さん他、音楽は木下忠司さんです。主題歌は小坂一也さんの唄う「記念樹」(作詞作曲:木下忠司)で、劇中歌はクラウン・ポニー・ボーイズが唄っています。山田太一さんは、木下恵介監督と映画『永遠の人』(1961年)の舞台となった九州旅行をした時の※1孤児院出身のタクシー運転手との出会いがドラマ着想の契機になったと語っています。当初は26話の予定でしたが、平均視聴率18%の好評を得て、46話に延長されました。なお、このドラマのモデルは横浜本牧にある「高風子供園」です。当サイト実施の「木下恵介アワー(木下恵介劇場)の人気アンケート」で、第4位(269票/5,105票)です(2020年1月1日現在)。また、DVD-BOXが2012年9月26日に松竹株式会社から発売されました。

  15年前に横浜の養護施設・あかつき子供園の園児たちは、桜の散る季節に結婚して施設を去ることになった一人の保母の池貝先生(馬渕晴子)に別れを告げます。時は流れて、夫の健(長谷川哲夫)を交通事故で失くした池貝先生は、15年ぶりに再びあかつき子供園で働き始めます。教え子たちは再会した池貝先生に様々な問題を投げかけてきます。池貝先生の家に結婚祝いで植えた一本の桜の木で堅く結ばれた養護施設の保母・池貝先生と子供たちの15年の絆を描いた心温まるテレビドラマです。社会に巣立った卒園生たちの人生を通して、社会や時代、人生の機微、そして人との繋がりを丁寧に描いていきます。

  主演の保母の池貝(旧制:水原)園子先生役には馬渕晴子さん、あかつき子供園の毛利敏子園長先生に高杉早苗さん、安藤一男先生役の佐伯赫哉さん、園子の夫健役に長谷川哲夫さん、教え子には有川博さん田村正和さん、松川勉さん、東京ぼん太さん、仲宗根美樹さん、杉山徳子さん、松本典子さん、石立鉄男さん、加藤勢津子さん、山本豊三さん、小坂一也さん、吉行和子さん、坂口美奈子さん、工藤堅太郎さん、関口宏さん、中野誠也さん、山口崇さん、寺田農さん、吉田日出子さん、佐々木愛さん、西川宏さん、嘉手納清美さん、有川由紀さん、樋浦勉さん、早川保さん、林秀樹さん、柴田p彦さん、北川めぐみさん、大塚国夫さん、笠井一彦さん、清川新吾さん、原田芳雄さん、岩崎忠信さん、津坂匡章さなどの名優が出演しています。

  「幸福感」は、金銭や物質的な豊さだけではなく、@以前の経験との相対的関係(順応水準原理)とA他者との相対的関係(相対的剥奪原理)の大きく2つの要素が大きく影響していると言われています。昭和40年代のドラマを観ていると現代に比較して、幸福感を感じる相対的な沸点が低く、人々の幸福感を感じる能力が高い時代だと感じます。※2「イースタリンの逆説(Easterlin Paradox)」に代表されるように「幸福感」は、人々が感じるもので、数値を並べて理屈をこねるものではないことが『記念樹』を観ていると私は痛感します。
※1:1947年(昭和22年)の児童福祉法の制定(1948年施行)に伴い、孤児院という名称を養護施設に改称されました。さらに、1997年(平成9年)の児童福祉法の改正(1998年施行)に伴い、名称を児童養護施設に改称されています。
※2:幸福感は一人当たり所得とあまり相関しない、 またある一定水準を超えると時間の経過とともに所得が増えても幸福感は上がら ないとう現象を言います。
(2005年7月 管理者「マヤの暦」)