出演者



商事会社に勤める営業マンの宮島二郎役の竹脇無我さん
  商事会社に勤める営業マンの宮島二郎役です。長野県岡谷の出身で、実家は両親と兄夫婦が農業を営んでいます。イタリアの歌手のアルマンド・ロメオのコンサート会場で偶然、榊原麗子(栗原小巻)と出会い、熱烈な恋愛を経て、結婚します。
  竹脇無我さんは、1944年(昭和19年)2月17日に千葉県で生れました。父親はマダムキラーの異名を取ったアナウンサーで、父の自殺を機にに1960年に松竹大船の専属俳優になります。同年に『しかも彼らは行く』で映画デビューをします。その後も映画『千客万来』(1962年)やテレビドラマ『だいこんの花』を始めとして多くの作品に出演しています。木下恵介アワーでは『おやじ太鼓』や『3人家族』などに出演しています。
宮島二郎と結婚する榊原麗子役の栗原小巻さん
  宮島二郎(竹脇無我)とイタリアの歌手のアルマンド・ロメオコンサート会場で知り合い結婚します。バレエを子供たちに教えています。父(山内明)、母(文野朋子)、弟恒夫(あおい輝彦)の4人家族の長女です。
  栗原小巻さんは、1945年(昭和20年)3月14日に東京世田谷区で生まれました。ヴォイオニストを目指していましたが、才能に限界を感じてバレリーナに転向します。1963年に俳優座養成所の第十五期生として入所し、1965年にテレビドラマ『山ほととぎずほしいまま』で初出演し、木下恵介アワーでは『今年の恋』『3人家族』に出演します。映画では『戦争と人間』(1971年)や『忍ぶ川』(1972年)などに出演しています。私はテレビドラマ『ぜったい多数』で健気に青春の駆け抜けて行く主人公森暁子役が印象に残ります。
レストランのコック沖田役の三島雅夫さん
  レストランのコック沖田役です。宮島二郎(竹脇無我)と榊原麗子(栗原小巻)が知り会い、訪れたレストランでコックをしていたのが縁で、若い二人がスナックを開業する時に尽力します。
  三島雅夫さんは、1906年(明治39年)1月2日に新潟県で生まれました。保険会社に勤めながら1920年に研究座の創立に参加して舞台を立ちます。築地小劇場の研究生、新協劇団などを経ます。その間の1935年に『女優と詩人』で映画初出演し、その後も『朝の並木道』(1936年)や『綴方教室』(1938年)などに出演します。戦後も『晩春』(1949年)や『警察日記』(1955年)などに出演しています。人のいい善人役や黒幕の悪役までを演じられる役者です。1973年(昭和48年)7月18日に67歳の生涯を閉じました。
榊原麗子の父親良一役の山内明さん
  榊原麗子(栗原小巻)の父親で中小企業の重役良一役です。最初非常識だと二郎(竹脇無我)と麗子(栗原小巻)の結婚に反対しますが、二人の強引さに認めます。
  山内明さんは、1920年(大正9年)7月11日に東京市麻布区に生まれました。父は山野一郎の芸名で映画解説や活弁として有名でした。大学在学中より演劇活動を行い、1942年に松竹太秦撮影所に入所します。同年に内田吐夢監督の『鳥居強右衛門』で映画デビューします。1943年に田坂具隆監督の『海軍』で主役に抜擢され、1950年には劇団民芸創立に参加して舞台でも活躍します。戦後も『深夜の市長』(1947年)など多くの映画やテレビドラマに出演しています。1993年(平成5年)10月29日に73年の生涯を閉じました。
榊原麗子の母親孝子役の文野朋子さん
  榊原麗子(栗原小巻)の母親孝子役です。二郎(竹脇無我)と麗子の結婚に反対し、体裁を整える夫良一(山内明)に食ってかかります。しかし、いつもやさしく若い二人を見守ります。
  文野朋子さんは、1923年(大正12年)1月5日に東京市浅草区で生まれました。1940年に『鶯』で貧しさのために売られていく少女役で映画デビューをします。1942年に大映に入社しますが、戦後の1946年に文学座に入り、同年初舞台を踏みます。舞台中心の活動ですが、映画『張込み』(1957年)や『放浪記』(1962年)などに出演しています。また、テレビドラマの出演も多く、『泣いてたまるか』『高校教師』などに出演しています。1987年(昭和62年)7月19日に64年の生涯を閉じました。
榊原麗子の弟恒夫役のあおい輝彦さん
  榊原麗子(栗原小巻)の弟で大学生の恒夫役です。最初は二郎(竹脇無我)に反感を感じますが、次第に兄貴のように慕うようになります。離婚暦のある年上の女性片桐(水原英子)に好意を寄せます。
  あおい輝彦さんは、1948年(昭和23年)1月10日に東京都渋谷区で生れました。1962年に友人とボーカルグループのジャニーズを結成して人気を博しますが、1967年に解散します。1968年に劇団四季の研究生となり、同年テレビドラマ『おやじ太鼓』で俳優としてデビューします。以来テレビドラマ『3人家族』などの木下恵介アワーに出演し、『冬の旅』で主役に抜擢され、屈折した少年の心理を好演しています。その後も多くのテレビドラマや映画に出演する一方、主題歌の「二人の世界」などの歌で歌手としても活躍します。
恒夫がアルバイトをしている店主・片桐由美子役の水原英子さん
  榊原恒夫(あおい輝彦)がアルバイトをしている店主・片桐由美子役です。結婚経験があり、青山でブッティク「アール・ピーコ」を経営しています。恒夫は、片桐に心を寄せますが、片桐は年下の恒夫を恋人とは見ようとはしません
  水原英子さんは、1942年(昭和17年)12月1日に東京市で生まれました。劇団民芸所属し、「リア王」「民衆の敵」など舞台で活躍する一方、映画では吉永小百合さんと浜田光夫さんの初共演の『ガラスの中の少女』(1960年)や『サンダカン八番娼館 望郷』(1974年)などに、テレビドラマでは『岸辺のアルバム』などに出演しています。私はテレビドラマ『それぞれの秋』の林隆三さんの年上の恋人役が印象に残ります。2008年(平成20年)8月6日に65年の生涯を閉じました。
二郎の店の近くに開店するスナックのマスタ本木役の小坂一也さん
  二郎(竹脇無我)がスナック「トム」を開店して1ヶ月で、十軒先に開店するスナックのマスタの本木役です。派手な宣伝とマージャンからスポーツまで幅広い話題で人気を集め、二郎は危機感を感じます。
  小坂一也さんは、1935年(昭和10年)5月30日に名古屋市で生れました。高校卒業後、ウエスタン・バンドを結成して、レコードデビューし人気を博します。映画は1957年に『歌う弥次喜多黄金道中』でデビューし、1960年の篠田正浩監督の第一回映画『恋の片道切符』では主役を演じます。その後も多くの映画やテレビに出演しましたが、1997年(平成9年)11月1日に62年の生涯に幕を閉じました。木下恵介アワーでは『二人の星』『あしたからの恋』などの作品に出演しています。
二郎のライバルのスナックのマスタの父親役の内田朝雄さん
  二郎(竹脇無我)のスナックの近くに開店するスナックのマスタ木本(小坂一也)の父親役です。
  内田朝雄さんは、1920年(大正9年)8月1日に平壌で生まれました。満州の鉱山勤務、軍隊入隊、戦後の開墾事業従事、セメント会社勤務を経て、1959年に実業界に見切りをつけて、三十九歳でテレビドラマに初出演します。同年に『花のれん』で映画デビューをし、徐々に頭角を現し、映画『仁義なき戦い』などではその存在感を示します。テレビドラマ『細腕繁盛記』『ザ・ガードマン』や『Gメン75』に出演しますが、その徹底した悪役のなかにも人間味溢れる迫力には圧倒させられます。宮沢賢治の研究者としても知られおり、「私の宮沢賢治」などの著書があります。1996年(平成8年)9月30日に76年の生涯を閉じました。